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2021.04.01 お客さまの声

「miruco」は医療現場を支える新たなツール

弘前大学 総合診療部

小林 只 先生

目次
  • エコーは医療現場を支える新たなツール
  • ポケットエコーはスマホといっしょ?
  • 「誰でも」使える!ポケットエコー
  • 「どこでも」使える!ポケットエコー
  • 「安心して」使える!ポケットエコー

インタビュー動画(約3分)

■ エコーは医療現場を支える新たなツール

現在、日本は5人に1人が65歳以上。世界に先駆けて超高齢社会を迎えました。2035年には、総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)が3人に1人に達すると言われています。もはや在宅医療は一部の医療機関が専門として、医療従事者・医療機関だけが行うのではなく、地域全体の“総力戦”を必要とする状況になってきています。

超音波診断装置ポケットエコー「miruco(ミルコ)」は、こうした地域医療・ヘルスケア全体の底上げのための「切り札」にもなりうる新しい装置として、 そして医師だけではなく誰もが場所を選ばず簡単に使用できる装置を目指して、 2013年より開発を進めてきました。

■ ポケットエコーはスマホといっしょ?

「miruco(ミルコ)」という新しいタイプのポケットエコーは、どこでも・気軽に、そして簡単に使えるエコーです。皆さんはエコーと聞くと、検査室に設置してある大きくて重い検査装置をイメージするのではないでしょうか。実は、「miruco(ミルコ)」のようなコンパクトで手軽に携帯できるエコーは既に開発されているのです。
これは、パソコンの進化に似ています。最近は、スマートフォンを使えば簡単に調べ物ができるようになりました。

以前は、会社や自宅に設置したデスクトップ型のパソコンを使用していたのが、今では当たり前のように「ググる」という言葉を使って、手元のスマートフォンで検索をしています。とはいっても、デスクトップパソコンの価値が失われた訳ではなく、動画処理など高度な機能に特化して、役立っています。デスクトップパソコンとスマホは誰もが自然に別の道具として生活の中で使い分けています。

これと同じことが、エコーの世界でも起きているのです。検査室の高度なエコーとポケットエコーはその役割が違います。検査室でなければエコーが使えないのではなく、その場で「ちょこっと」エコーで確認。そういう手軽な装置として新しい分野が作られています。

■ 「誰でも」使える!ポケットエコー

エコーは誰が使用する装置だと思いますか。数多いボタンを駆使して難しそうな計測をするための、特別な操作方法を習得した一部の医師や検査技師だけが使用できると考えているかもしれません。しかし、「miruco(ミルコ)」は、操作方法がシンプルでわかりやすく、非常に簡単に使えます。プローブを接続して「部位(膀胱・肺)」と「深度(深部・浅部)」を選ぶだけでOKです。後は観察したい部位にプローブを当てるだけで、身体内部を画像で映し出すことができます。

このように、今やエコーは特殊な装置ではなくなりました。ポケットエコーは、医療施設の中や外にとらわれることなく看護師やリハビリスタッフ、介護士、救急救命士、さらには一般の方々も、気軽に使える装置になっているのです。しかし、デスクトップパソコンとは違う、スマホの使い方を知る必要があるように、ポケットエコー独自の使い方(例:ネットワーク機能、診断ではなく判断・アセスメントに役立たせる使い方)を学習することが有効に活用するためには大事になります。

■ 「どこでも」使える!ポケットエコー

コンパクトで簡単に持ち運べる「miruco(ミルコ)」は、活躍のフィールドを選びません。院内では検査室はもちろん、外来や病棟、そしてリハビリ室などでも使われています。さらに、院外では高齢者施設や患者さんのご自宅での訪問診療、訪問看護などで活用されています。具体的には、尿が出ない患者さんの膀胱バルーン閉塞の有無を速やかに確認するために使用されています。

患者さんとのコミュニケーションに役立つ

判断・アセスメントとして役立つ使い方としては、介護施設で夜間就寝前、あるいはリハビリや外出前に、「miruco(ミルコ)」で膀胱内の残尿量を確認します。その残尿量を画面で患者さんに見せることで、トイレを促すこともできます。エコー画像で確実に残尿量を確認できることで排尿日誌や排尿管理にも役立ちます。

医師とのコミュニケーションに役立つ

「miruco(ミルコ)」は、Wi-Fi環境下であれば、ネットワーク機能を使って、画像をメールで送ることもできます。離れた場所にいる医師やスタッフと即座に情報を共有し、円滑なコミュニケーションと病態の把握に役立ちます。例えば、訪問看護で脱水を疑う患者さんの膀胱エコーを行い、少ない尿量というエコー画像をもとに、現場の看護師と遠隔にいる医師と状況を共有して、安心して点滴をすることがでるようになります。また、医師にとっても、現場でエコーを使って確認してもらえることは大いに助かるのです。

もちろん、電子カルテに画像を保存することもできますので、エコー画像を多職種で振り返ることにより、学習や多職種連携にもさらに役立ちます。

■ 「安心して」使える!ポケットエコー

それでも「エコーを使うのは難しそう」と思う方もいるかもしれません。そんな方のために、初めての方でも安心してエコーが使えるように充実したサポート体制を整えています。ヘルスケア人材育成協会が開催する「ポケットエコーライフサポートプログラム(PELS)」といったセミナーや、テキスト、シミュレータなどを用意して、初心者でも安心してエコーを使えるようにサポートしています。現在は、膀胱コースを開催していますが、エコーを初めて触ったという初心者でもPELSに参加し「miruco(ミルコ)」を手にした翌日には自信を持って使用できるといった受講生の声が上がっています。さらに、今後は経鼻胃管の確認、誤嚥性肺炎のケアなど、医師との連携を促進し、現場の労力を軽減し、看護・介護アセスメント向上に役立つような教育コースの準備を進めています。

すでに「miruco(ミルコ)」は現場で使用され、非常に喜ばれています。みなさんも気軽に「miruco(ミルコ)」を使ってみませんか。

※ご所属・役職等はインタビュー当時のものとなりますのでご了承ください。